土曜ワイド劇場~桜子は微笑う あらすじ

1988年10月放送で、監督演出が久世光彦。出演
は主演が松坂慶子、他に松田優作、田村高廣、
加藤治子、木内みどり、芦田伸介、佐藤慶等です。

時は1912年(明治45年)。梔子写真館を営む玲三
(松田優作)は、玄関先の桜の樹の下で、捨てられ
ていた女の赤ん坊を発見します。

玲三の愛人である娼館の女主人のお遊(加藤治子)
は、その赤ん坊の耳たぶにほくろがあるのを見て、
男にとって大きな夢を見させる女の相だと言うの
です。

野望のある玲三は、赤ん坊を桜子と名付け、養女と
して育てることにするのです。玲三は清王朝の復活
を夢見て、大陸で自由に暮らしたいと考えていたの
です。

というのも玲三は、中国人との混血で、時々中国大
陸に渡り日本軍や政府高官とも接触していたのです。
玲三は、桜子に中国の歴代皇帝の名前や中国を覚え
させ、所作も含めて淑女としての英才教育を施しま
す。さらに性に物怖じしないように、自分とお遊の
性の交わりも早くから見せることなどもしました。

そんな折満州国が建設され、玲三は満州国と日本の
橋渡し役となります。そこで玲三は、桜子をお遊の
娼館に預けて、長期間中国に渡ります。

桜子はますます美貌に磨きがかかり、娼館でその
方面の英才教育も受けましたが、淑女の気品も完
璧です。

帰国した玲三は、桜子に皇帝溥儀が来日するから
おもてなしするように命じます。満州国の終わり
が近づく中来日した溥儀に、桜子は完璧に役目を果
たします。

満州国の終焉が近づくとともに、中国人との混血
である玲三は、中国からも日本からも疎まれるよ
うになり、玲三は野望を果たすことができなくな
りました。

そして操り人形として育てられた桜子にも、自我
が芽生え始め、玲三を愛し始めていましたが、玲
三は桜子を女として見てくれないため、桜子は玲
三をなじります。

そしてついに玲三は暗殺対象となりますが、桜子は
それを喜び、二人とも死を覚悟します。そして玲三
は桜子の首を絞めて殺害し、自身は刺客によって殺
されるのでした。

儚くも美しいといった内容です。監督の久世光彦さん
は、ドラマ「春が来た」に続いての松田優作とのタッ
グですね。実際には桜子のように育つ女性というのは
あり得ないのでしょうが、そういうことを言うとドラ
マが成り立ちませんので。

当時の松坂慶子さんはお綺麗ですね。年齢を重ねられ
た今でもまだお綺麗ですけど。

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