大学で正人は呼び出され、研究の再開の許可がおりたこと、
しかし大山教授の管理下に置かれることを告げられます。
まるで大山教授の助手扱いのようで、正人は戸惑いますが、
研究を続けるためには我慢するしかないのでした。
東京拘置所から精神鑑定の依頼が来たので、正人は京子に
同行を依頼するも、京子は嫌そうな表情を見せます。そし
て京子は正人にいつから大山教授の弟子になったのかと言
うのです。正人は怒りを覚えながら、簡単にこの状況にな
ったわけではなく、どうしても研究を続けるためなのだと
確固たる信念を示すのです。その言葉を聞いた京子は正人
の思いに感動します。さらに正人は京子に君のような臨床
心理医、いや女性が必要と言ってから、はっと息を飲むの
でした。
由紀子はビレッジに行き、泊まり込んでいる潤のために冬
物のコートを渡します。そこへ店の正面の通りに明子が通
りかかったので、村井が声を掛ける情景を見て由紀子は涙
するのでした。それを見た潤は何とも言えない表情になる
のです。
正人と京子が、精神鑑定を終えて拘置所を出て歩いている所
に紙飛行機が飛来します。京子が拾って広げると「明子の父
はだれだ」と書いてあったのです。正人はとぼけますが、京
子は隠さなくてもいいと言って、かばんから「明子の父は正
人ではない」と書かれた例の不審な手紙を見せます。
正人は観念して事情を話し始めます。由紀子が明子の本当の
母親であり、子供が出来なかった正人夫妻が引き取ったこと、
しかし必死になっているのは、明子の本当の父親はと言いか
けた時、京子は江上勝と答えるのです。正人は非常に驚い
きましたが、二人は手を取り合って協力しあうことを約束す
るのでした。
潤は京子のマンションに行きます。京子が江上の捜索に協力
し合おうと言いますが、潤は黙っています。潤が江上の捜索
を続けていると、宿屋で見覚えのある刑事を発見します。潤が
隠れているとその宿屋に江上がいる事に気付きます。刑事が踏
み込みますが、江上は裏口から逃亡します。潤は江上を追跡し
ますが、謎の男も追跡していたのでした。
由紀子に会った正人は、京子に全てを打ち明けてしまった
ことを謝罪します。由紀子は困惑し立ち去ろうとしますが、
正人は追いかけて、潤も全てを知っていると告げます。
今二人がいる場所は、由紀子と妙子が最後に会った公園
でした。由紀子は何があっても必ず明子の秘密を守って
ほしいと妙子が言ったことを思い出して、正人に話します。
研究室に戻った正人に大山教授が身勝手なことをされると
困ると、偉そうに言って正人を助手のようにあしらいます。
高浜もこのままでいいのかと進言しますが、正人は無言で
した。
由紀子の夫の秀彦が結城家に訪れます。英彦は正人に
由紀子との関係を問いただします。正人は何の関係もない
と答えます。そして英彦は江上のことも聞いてくるのです。
正人は知らない振りをします。英彦は帰るときに、由紀子
が出産した噂を聞いていると、皮肉たっぷりに正人に言う
のでした。そんな正人はを明子は訝しげに見つめていたの
でした。
潤はおでんの屋台で飲んで帰ろうとする江上の身柄を押さ
えます。しかしまた江上は逃亡します。追いかける潤に車
が突っ込んできて潤は轢かれてしまいます。結城家に電話
でその情報が入り、正人は潤の入院する病院に見舞いに行
きます。正人と会った潤は、車は明らかに俺を狙ってきた、
俺もこれで本気になったと言うのです。正人は江上の捜索
を止めるよう潤に頼みますが、潤は止めようとしません。
そこへ潤に電話だと病院のアナウンスが流れます。電話に
出た潤に江上探しを止めないと、女心理医のようになるぞ
と言って、電話が切れます。
潤と正人は心配になり、急いで京子のマンションに向かい
ます。チャイムを押したりノックしたりしても反応があり
ません。その時潤がカギが掛かっていないことに気付きま
す。部屋に入ってみると、ガスが部屋の中に充満しており、
京子が気を失ってベットに横たわっていたのでした。
京子は無事なのかが気掛かりですね。病院で本気になる潤
を演じる松田優作は、かっこいいですね~。