松田優作 遊戯シリーズ 「処刑遊戯」

遊戯シリーズの第3弾で最終作品。監督
はもちろん村川透です。今作は全2作と
違ってコミカルなシーンがなく、終始ハー
ドボイルドに徹しています。

鳴海昌平(松田優作)が目を覚ますと、あ
る廃屋の一室に監禁されていました。昨
晩行きつけのバーで知り合った叶直子
(りりィ)とドライブ中に、何者かに襲わ
れ、拉致されたのです。

痛めつけられながら、組織のボスである
藤田(山本麟一)に、殺し屋の岡島(青木
義朗)を殺すよう命令されます。直子を返
すことを条件に鳴海は引き受けます。

岡島は組織の優秀な殺し屋でしたが、内
情を知りすぎたため使い辛くなり、始末
されることに。報酬は2千万円。

鳴海は仕事に掛かる前に、懐中時計を
時計屋の主人田山恵子(森下愛子)に修理
に出して、代わりの懐中時計を受取ります。

岡島のことを調べているうちに、直子は鳴
海をおびき出す囮だったことが分かります。
モーテルで直子と密会している岡島を、鳴
海はライフルで狙撃します。直子は窓ガラ
スの内側から自分も殺してと叫んでいるよ
うにみえますが、鳴海は直子は生かしてお
くのです。

次の日直子が報酬の残額を持って鳴海の
もとに現れます。そして藤田からの次の仕
事の依頼も告げられます。今度の標的は
スパイ容疑の大使館員で警視庁から護送
される本庄一雄(トビー門口)。

鳴海は途中で待ち伏せしてチャンスを待っ
て狙撃しますが失敗し、弾は運転手に当り
ます。その代わり鳴海を狙っていた相手を
見事狙撃して、現場から逃走します。

おかしいことに気づいた鳴海は組織のアジ
トに行き、激しい銃撃戦の上組織を壊滅さ
せ、ボスの藤田も始末します。藤田の持っ
ていたトランクに特殊機関員の名簿があり、
黒幕の大田原(佐藤慶)、直子、そして鳴海
の名簿までありました。鳴海は自分の名簿
だけ燃やして、警察に取り囲まれた組織の
アジトから脱出。

そして鳴海は大田原の事務所へ向かい、大
田原を射殺し、秘書としてそこにいた直子
に拳銃を渡します。そして直子はその銃で・・・

ますオープニングからカッコいいんですよ。
出演者のクレジットが出始めて一番最後に
拉致されていた鳴海が脱出寸前までいった
ところに眩しいライトが当り、ようやく松
田優作と名前が出てくるんです。この辺の
演出の妙ですね。

またラストシーンで、時計屋の主人役の森
下愛子に「最も危険が危ないよ」と言って
立ち去るシーンも、正にハードボイルドな
んです。

直子役を演じられたりりィさんが、2016年
11月11日に肺がんでお亡くなりになりまし
た。謹んでご冥福をお祈り致します。


処刑遊戯 [ 松田優作 ]

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