ドラマ人間模様~追う男

1986年の7月から8月にかけて4回に渡ってNHKで
放送されたドラマ。脚本は筒井ともみ、出演は松
田優作の他、烏丸せつこ、阿木燿子、橋爪功など
です。

三協銀行の職員が現金4800万円とともに失踪しま
す。大阪の興信所「キャリーサービス」の探偵瀬
木涼介(松田優作)のもとへ、三協銀行中之島支店
の専務の後藤(橋爪功)から依頼が来ます。

依頼内容は、失踪した銀行職員の神津伸行(亀井
賢二)の捜索です。涼介は伸行の妻の弓子(烏丸せ
つこ)と会います。弓子は伸行が横領の疑いを掛け
られていることを知り、肩身が狭い思いをするの
でした。

そんな折、ある護岸工事現場から死体が上がりま
す。しかしその死体は伸行ではなかったのです。
さらに今度は福井の小浜で死体が上がります。
そこで涼介は列車で小浜に向かいます。そこで
涼介は元妻の小夜子(阿木燿子)と再会します。
そして弓子たちも死体が上がったことを聞いて
小浜に来ていたのです。

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死体は伸行ではなかったのですが、涼介は過
去の因縁のある小浜に来たことで、過去と向き
合うことになります。

弓子らが小浜から社宅に戻ると、パトカーが止
まっており、警察の家宅捜索がされていました。
ついに銀行が警察に調査依頼したのでした。と
同時に涼介への調査依頼を打ち切ったのです。
弓子は、死体が上がる度に現地へ向かうので
した。

事件の糸口が全く掴めない中、涼介は依然伸
行の失踪を調査し続け、ある写真を現像してい
て、伸行の同僚の久保寺(月亭八方)が関係し
ているのではないかと推理し、大金を掴んだと
思われる女性と一緒にいる久保寺を尾行する
のでした。

涼介が調査を続けていたある嵐の夜、弓子が
涼介を訪ねてきます。2人は語り合います。2
人とも暗い過去を持っていたのです。

その翌日、久保寺が逮捕されます。そして伸行
の死体が下水道から発見され、公金横領の疑
いが晴れて、事件は解決します。

全編を通して、非常に暗いのですが、暗い過去
を持つ興信所の探偵役を演じる松田優作が、
何ともシブいんです。同じ探偵役でも、「探偵
物語」の工藤ちゃんとは、真反対の役柄ですね。

探偵役としては、最後の作品なのですが、この
前年から放送されていた日本テレビのドラマ
「誇りの報酬」のオファーを受けた松田優作は
暫く刑事役はやりたくないと断ったそうですか
ら、この「追う男」の出演は尚更貴重ですね。


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