1982年1月放送のドラマ。向田邦子脚本、久世光彦
演出です。出演は主演の桃井かおりの他、三國連
太郎、加藤治子そして松田優作などです。
父の周次(三國連太郎)の失業によってバラバラにな
っていた家族が直子(桃井かおり)の恋人の風見(松田
優作)の出現によって、次第に明るさと幸福を取り戻
していくホームドラマです。
冴えないOLの直子は、ようやく風見という営業マン
と恋仲になります。
でも直子は見栄を張って、自分の家庭のことを実際
より良い暮らしぶりであるように、風見に話すのです。
しかし父周次の失業後は、家庭は暗くパート勤めの
母須江(加藤治子)は元気がなく、妹順子(杉田かお
る)も引きこもりがちという一家。
直子と風見がフランス料理を食べに行くのにタクシ
ーに乗ろうとした直子が、タクシーのドアに脚を挟ま
れ病院へ行くことになり、そして風見が直子を家まで
送ることになるのです。
さて家まで送り届けたところ、直子の母須江と出くわ
し、家に上がることになる風見。
そして家に上がってみると、直子から聞いていた暮ら
しぶりとは程遠い有様だったのです。もうこれで風見
との仲も終わりかと思った直子でしたが、意外にも
風見は直子の家庭に溶け込むのです。
そして週に1度、風見が食事に訪れる度に、直子たち
家族は徐々に明るさを取り戻していくのです。
松田優作が、これまで多かったアクションスターとし
てではなく、普通の好青年役を演じておりこれはこれ
でいい感じだなという気がしました。
でも実際は、松田優作はこのホームドラマにあまり気
乗りがしなかったそうで、現場で桃井かおりと揉めたと
いうエピソードもあるそうです(松田美智子著「越境者
松田優作」より)。