正人が明子の部屋を出た後、嘘寝していた明子は瞼を
開き、寂しげな表情を浮かべます。
次の日の朝正人が起きると、明子が正人の朝食を作り
おきして、早朝トレーニングのため早めに登校すると
メモを残し、既に家を出ていました。
正人は柳田に、明子の高校のロッカーに入れられてい
た手紙を見せます。柳田は由紀子の夫の秀彦に目を
付けていました。そこで正人に秀彦が何と言ってきて
いるのかを尋ねます。正人は秀彦が由紀子との離婚を
決めたこと、そして正人に由紀子との再婚を要求して
きた事を話しました。柳田は、秀彦は都築家の特許権
が欲しいのだが、由紀子と単に離婚してしまうと、都
築家を乗っ取ったようになり体裁が悪いから、正人と
の再婚という正人が飲むはずのない要求を突き付ける
ことで、由紀子に気を遣っているという印象を世間に
与えたいのだろうと推測します。そして秀彦は別れる
つもりはないと断定します。
正人は柳田に、明子の高校のロッカーに入れられてい
た手紙を見せます。柳田は由紀子の夫の秀彦に目を
付けていました。そこで正人に秀彦が何と言ってきて
いるのかを尋ねます。正人は秀彦が由紀子との離婚を
決めたこと、そして正人に由紀子との再婚を要求して
きた事を話しました。柳田は、秀彦は都築家の特許権
が欲しいのだが、由紀子と単に離婚してしまうと、都
築家を乗っ取ったようになり体裁が悪いから、正人と
の再婚という正人が飲むはずのない要求を突き付ける
ことで、由紀子に気を遣っているという印象を世間に
与えたいのだろうと推測します。そして秀彦は別れる
つもりはないと断定します。
由紀子が入院している病院に見舞いのために潤が訪れ
ます。潤は窓の外に刑事が見張っているのを見つけま
す。おそらく江上が現れるのを待ち伏せしているのか
と独りごちます。そして潤は由紀子にいつまでこんな
状態を続けるのかと尋ねます。由紀子は何度も秀彦に
離婚を要求しているがダメだと言います。潤はそんな
ことはない、由紀子の気持ち次第だと言い、自分はい
つでも由紀子の見方だとも言い足すのでした。
明子は高校からの帰宅途中、3人のゴロツキに因縁を
つけられます。それをビレッジにいた潤が救います。
マスターの村井に明子を託して、ゴロツキを潤は追い
かけます。1人を捕まえた潤が問いただすと、1万円で
頼まれてやったと答えたのです。
村井が正人の研究室に電話を掛け、京子にこの件を
報告します。京子は明子が襲われたことを聞いて、
正人に電話を代わります。事情を聞いた正人は驚愕し、
明子に電話を代わってもらって、自分が迎えに行くま
でそこにいなさいと言うのでした。
正人は誰がこんな事をと、悲嘆に暮れます。京子は
犯人は実は身近にいて、笑っていると言います。そう
だ犯人は面白がっている、正人を攻撃するなら捕まる
可能性が高くなるのにこんな長引かせないだろう、に
も関わらず長引かせるのは、正常な精神状態では出来
ないと、正人は言いました。犯人は精神異常者か、見
た目は正常でも中身が異常者の二重人格なのではと推
理します。
潤はごろつきの1人が残りの5千円を受け取る予定であっ
た、バー「紋(MON)」に案内してもらい、待ち伏せす
ることにしたのです。
図書館で曙町事件のことを調べている京子のもとに柳田
がやって来ます。15年前の新聞記事を抜き出した者を、
偽名だが捜索できたと報告します。京子は正人が由紀子
の見舞いに行き、明子に真実を話したほうがいいと判断
したことについて、まず由紀子に話してみると言ってい
たと柳田に話します。柳田は、秀彦が由紀子と正人の再
婚を条件に、由紀子と離婚すると言っていると京子に話
します。さらに、秀彦は正人が京子に好意を持っている
ことを知り、由紀子と再婚はできないと分かった上で駆
け引きしている嫌なやつだと言い、正人を助けてあげて
ほしいとも言うのでした。
正人は入院している由紀子を見舞います。そして秀彦が、
由紀子と正人の再婚を条件に、由紀子との離婚に応じる
と言ってきた事を話します。そんな事出来るはずがない、
そうでしょと由紀子は答えます。そこへ看護婦が回診に
やって来たので、正人は一旦病室を出ます。その後戻っ
てみると、由紀子がいなくなっていたので、看護婦に聞
いてみると、男からの電話があり、出て行ったしたと言
うのです。
由紀子が病院内の、電話の男との待ち合せ場所にいると
江上がやって来ました。江上が明子を守りたいと言うの
で、由紀子は明子に近づかないでと言います。そこへ江
上を見つけた刑事が追いかけて来ます。江上は逃亡し、
由紀子はそこへ倒れこんでしまいます。それを由紀子を
探していた正人が発見します。
正人に、江上は明子のことを知っていたと由紀子は言い
ました。さらに由紀子は、情緒が不安定で明子がいない
とどうにもならないから助けてほしいと正人に頼むです。
正人は当惑するのでした。
研究室に戻った正人は京子に、明子を由紀子に返そうと
思っていると話します。京子それだけでなく、秀彦と由
紀子の離婚も必要ではないかと言い、由紀子と正人が一
緒になるべきであるということをほのめかします。正人
は京子が、秀彦の由紀子との離婚のために、正人と由紀
子の再婚が条件になっていることを知っていると判断し
ます。でも正人は由紀子と再婚出来るはずがないと、京
子に言うのでした。
明子はビレッジで正人の迎えを待っていましたが、正人
がなかなか来ないので、1人で帰ることにして、三崎が
送って行くことになりました。三崎が持っていたマッチ
には、「紋(MON)」と書かれていました。
潤は 「紋(MON)」で待ち伏せしていましたが、結局明
子を襲わせた人間は来なかったので、諦めて帰り、ビレ
ッジに立ち寄ります。そこで 「紋(MON)」と書かれた
マッチを見つけ、村井に誰がこのマッチを忘れていった
のかと、怖い顔をして尋ねます。村井は三崎だと返答し
ます。そして正人から電話があり、村井が三崎が明子を
送っていったことを伝えます。それを聞いた潤は狼狽し、
慌てて店を出て明子を探しに行くのでした。
明子を送る途中に三崎は、この先は工事中だからと方向
を変え、回り道し始めたのです。細い道に入り始めて明
子は怖くなって歩くのを止めてしまします。三崎が大丈
夫と言って歩き始めたその時、全身真っ黒の服装の男が
棒のような物で三崎を殴打し始めました。明子が叫び声
をあげたのを聞いて、潤がやって来ました。
救急車で病院に運ばれる三崎に、潤も付き添います。村井
も病院に来ていて、京子もやって来ました。幸い三崎の怪
我は軽傷でした。潤が、これで振り出しからになったとい
う風に言ったので、京子は理由を尋ねます。一連の犯行の
犯人は三崎だと思っていて、昼間の明子を襲った事件もゴ
ロツキにそれを頼んだ場所がバー「紋(MON)」で、その
バーのマッチを三崎が持っていたことを、潤は京子に話し
ました。しかし、その三崎が襲われたということは、犯人
は別にいることになります。その時潤は突然立ちくらみに
襲われた、激しい頭痛を感じます。京子が心配しますが、
大したことはないようで、疲労が少し溜まっていたようで
した。
結城家では、明子に柳田と刑事が事情聴取していたが、明
子は何も覚えておらず、犯人もきちんと見ていませんでした。
そして明子は夕食の支度を始めるとき、突然目の前が暗く
なり、目眩に襲われて倒れてしまします。正人は明子を部屋
のベッドまで運んで寝かせ、医者を呼ぶため部屋を出ようと
します。すると明子は正人の腕を掴んで、どこにもいかない
と約束してと言うのです。正人は嬉しくなり、明子を手放さ
ないと言って約束するのでした。