明子は家に走って帰り正人が追い掛けましたが、部屋に
閉じこもってしまいました。そこへ京子から電話があり
ました。心配してビレッジから掛けてきたのでした。
ビレッジに潤がやって来て、何かあったのか聞くので、
京子は「明子さん おめでとう 母より」と書かれたカード
を無言で見せました。京子は結城家に行くことにします。
潤は村井からこのカードを正人も明子も見た事を村井から
聞きました。
京子が結城家に到着し明子が閉じこもっている部屋のドア
をノックしますが、明子はドアを開けません。そこで京子は
ドアの外から明子の説得を始めます。京子は明子に母親は
由紀子だと告げます。すると明子が、それ以上言わないで
と言うのです。京子は妙子はあなたを愛し、由紀子もあなた
を気に掛けているというのに、どこに不服があるのかと問い
掛けます。明子は本当の父親は誰かを、京子に尋ねねます。
そしてドアを開けるのです。明子は正人と由紀子の間に生ま
れた子なのかと尋ねます。京子はそれを否定し、明子の本当
父親は明子が由紀子のお腹の中にいるときに死んでしまった
と嘘をつくのでした。
京子が正人に、明子に嘘をついてしまったと告げると、正人
はそれでよかったんだと言ってお礼を言います。
潤は桜井家に行き、由紀子に例の「明子さん おめでとう 母
より」と書かれたカードを見せます。由紀子は明子が本当の
事を知ったと理解します。
新しい年を迎えた正月。柳田が結城家に訪れます。正人は
明子と上手く行っていないことを愚痴ります。柳田は時間が
解決してくれると言います。自分で明子に壁を作ってはダメ
だと柳田が助言してくれたので、妙子が用意してくれていた
晴れ着を着てみないかと明子に提案しますが、明子は私に
お母さんはいないと言って、正人のもとから去って行きま
した。
潤は京子を誘い、光明寺で合流し一緒に浜辺を話しながら、
まるで恋人同士のように、歩いているのでした。
由紀子は秀彦に離婚をしてくれるように要求しますが、
秀彦は拒絶します。由紀子を正人に取られたくないのです。
由紀子はついに明子が自分の子供であることを告白します。
秀彦は正人とお前の関係はそういうことだったんだなと言
いますが、由紀子は否定し、前に都築家にいた画家との間
の子供だと告げるのです。都築家の織物と意匠登録は秀彦
に譲ると言いますが、秀彦は、欲に目が眩んで由紀子と結婚
したみたいになるから体裁が悪いと言い、さらに仮に明子を
引き取って生活はどうするつもりか、その画家とよりを戻す
のかと尋ねます。その後急に思い出したかのように秀彦は、
その画家とはと言うと、由紀子は江上勝ですと答え、秀彦は
絶句するのでした。
結城家を訪れた秀彦は明子を引き取りたいと言いますが、
正人は明子を放したくないと言います。最終的に明子の気持
ちに委ねると正人は言い、明子に確かめることにするのでした。
正人が明子に話すと、明子は正人どうしたいのかと尋ねます。
正人は明子を放したくないと、強い口調で言うのでした。明子
は考えてみると言い、その場ですぐには答えませんでした。
正人は大学の研究室で、明子を放したくないと大きな声で言い、
非常に煩悶するのでした。大学を出て帰ろうとするとき、ガラス
の外に江上が現れました。江上は奥さんを殺したのは自分で
はないと正人に言いました。正人はもっと詳しく聞かせてくれと、
ガラスのドアを開けようとしますが、鍵がかかっていたので、開
けられません。正人は場所を変えて話をしようとしたところ、江
上は誰かを見て逃げ出してしまいました。正人が追い掛けよう
と外へ出ると、そこに潤が現れました。どうやら潤は江上を追跡
していてここに辿り着いたようなのです。
正人は潤に江上は妙子を殺していないと言ったことを告げます。
潤もその通りだと言って、問題は江上を追っている男だとも言い
ました。
明子は桜井家を訪れます。由紀子は嬉しいものの、困惑します。
そして明子は、 由紀子に「お母さん」と言います。由紀子は明子
を抱きしめます。ところが明子は由紀子に謝るのです。明子は
今後由紀子をお母さんとして見ていけるかを試してみたのでした。
明子はどうやら正人のもとに戻ることを選んだようです。産んでく
れたことを感謝すると由紀子に言って、明子は別れを告げて桜井
家をあとにしました。そして明子は京子のもとへ向かいます。
正人は帰宅すると京子がいたので、びっくりします。明子はいる
かと尋ねると、京子はいますわと答えます。すると奥から妙子の
用意していた晴れ着を着た明子が出てきました。1人では着付け
が出来ないので、京子に手伝ってもらったと明子は説明します。
正人は歓喜するのでした。
そんな結城家に一本の電話が・・・・。