結城家に来た秀彦は、ホテルから出て来る正人と由紀子の
写真見せて、再度正人に由紀子との関係を問いただします。
また正人と由紀子は以前交際していて、その時に出来た子
供が明子ではないのかとも言うのです。正人はもちろん認
めません。しかしドア越しに話を聞いていた明子は愕然と
するのでした。
次の日研究室に入って来た高浜が、由紀子の代理人と言う
男から、光明寺の裏の墓地で会いたいと言って電話が切れた
と正人に報告します。京子は罠かもしれないからと言って
止めますが、正人は行くことにします。
待ち合わせの墓地に行くと、潤がいました。正人は以前頼ん
だとおり、この件に関わることを諦めてほしいと言いますが、
潤は拒否します。そして潤は由紀子の精神状態が正常ではな
いので、明子を由紀子のところへ返してもらえないかと頼み
ます。それを聞いた正人は非常に戸惑うのでした。
京子は正人のことが心配になり、秀彦のところへ電話をします。
由紀子が家にいると聞いた京子は電話を切り、墓地へと向かい
ます。光明寺につくと潤がいたので、ホッとします。どうして
こんなことをしたのか尋ねると、半分は正人に話があったから、
半分は京子に会いたかったからと答えるのでした。潤は京子に、
明子のことをどう思うか、母親になる気はあるか、冗談めかし
て聞きました。京子は、はっきりとは答えず、自分に正直に生
きる、後は時が解決すると言いました。
明子が帰宅する途中、順に出会います。明子は由紀子の血液型
を潤に尋ねます。なぜそんなことを聞くのかと潤が言うと、明
子は黙って立ち去りました。潤は明子が来た方向から、秀彦に
何かを言われたのではないかと推測します。
正人と明子が二人で夕食をとっていると、明子は正人に再婚し
たいんでしょと言います。正人は幸事の例の写真を明子が目に
した事を思い出し、あの写真、見たんだろ、あれは悪意のある
ものだと言いました。正人を信じると明子が告げると、正人は
ありがとうと言うのでした。さらに再婚するつもりはないと言
うと、明子はとても嬉しそうにするのでした。
京子は、明子は自分の出生の秘密に気付いている、だから第三
者によって真実を聞かされる前に正人から真実を話したほうが
いいと提案します。しかし正人は殺人犯の子供だとは言えない
と拒絶します。
昼間のホテル街で潤が張り込んでいると、ホテルから若い女と
一緒に秀彦が出てきました。潤は女を追っ払って、秀彦に例の
写真をバラ撒いたのはお前だろとと言います。ところが秀彦は
潤がそうしたと思っていたのです。二人はお互いの意見が一致
しないままに別れます。
秀彦が帰宅すると誰も居なかったので、正人が由紀子を連れ去
ったと思い込み、正人に電話して由紀子を返すように言いました。
正人はわけが分かりません。由紀子とは一緒ではないからです。
秀彦は昼間のホテル街での件も正人のしわざと考え、潤を寄越し
たのもお前だろと言うのでした。
潤の名前が出てきたことを不審に思った正人は、とりあえず潤
の働いている工事現場へと向かって、話を聞きました。潤は由
紀子を箱根に連れていったのでした。例の写真のことで由紀子
は酷い目に会い、目を腫らしていることもあったので、2~3日
ゆっくりしてもらおうと思ってのことだったのでした。
ビレッジでは、正人と明子と京子と三崎とで明子を慰めるパー
ティーを開いていました。途中で明子に花束が届きメッセージ
カードに、「明子さん、おめでとう。母より」と書かれていた
ので、明子は驚愕します。花束にも仕掛けがあるかもしれない
三崎は言い、確認するため京子と明子は店外に出ました。しかし
花束には仕掛けは何もありませんでした。
正人が外にいる明子を迎えに行くと、明子は泣いていました。
そして私の本当の母親は誰なのと正人に言うのでした。さらに
あの人なんでしょと続けて言うので、正人は答えようがありま
せんでした。明子は「お父さん」と言って正人の胸に飛び込み
ました。そして二人は泣いて抱き合うのでした。