赤い迷路 あらすじ 第7話 「母の日記」

潤と二人きりで話すことに柳田は難色を示したので、正人
は諦めて帰りましたが、夜になって柳だから電話があり明日
の朝地方検察局で二人きりで話させてやると言われたのです。

正人は東京地方検察局に出掛け、潤と二人きりで会い、グラ
ビア写真の男のことを再び尋ねました。しかし潤は苛立ちな
がら知らないと答えるばかりで、本当に知らない様子なのです。

正人は検察局を出て、改めて事件のことを考えてみた結果、
江上勝が犯人であると断定しました。そして工事現場を次々
にまわって、江上を探し続け、漸くドヤ街で江上が「ささき
ぎんぺい」と名乗りぎんちゃんと呼ばれていること、仕事に
困ると九十九里浜の出稼ぎに行くことも探り当てました。

正人は京子に連絡して、千葉に向かいます。

柳田が正人の研究室を訪ねて来たので、京子は千葉に行った
ことを告げます。柳田は京子に正人と由紀子の二人の関係を
探って欲しいと依頼します。

京子は由紀子の自宅である桜井家に出向きました。夫の英彦
は潤の事件せいで、仕事に差し支えが出ていること、由紀子
が自殺を図ったことを迷惑がって愚痴ります。京子はこれを
聞いて由紀子が自殺を図ったことを知りました。

正人は千葉の飯岡漁港に到着し、江上のことを尋ね歩きます。
何とかして、又信丸という船に乗っていることを聞き出します。
明日の朝漁港に着く又信丸に無線で連絡を取ってもらい、研究
室の京子に今日は一晩泊まることを明子に伝えてくれるよう、
京子に電話で依頼します。京子は明子の世話をするため結城家
に泊まると正人に告げ、正人も許可します。

京子は結城家で明子と一緒に料理を作りました。そして寝るとき
にシーツを取りに2階に上がった明子は妙子の日記を見つけてし
まいます。明子は日記を読んで「Aより電話」という言葉を見て、
表情が暗くなります。戻ってこない明子を見に2階に上がった京子
でしたが、明子は京子にシーツを渡し、日記を持って自分の部屋
に行ってしまうのでした。

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正人は翌朝、漁港に戻ってくる船の中に又信丸の名前の船を
見つけ、その船に近づきます。しかし江上は船に乗っていません
でした。なんと江上は漁船が時化で途中の港に寄った際に降りて
しまっていたのです。正人は焦燥感に苛まれるのでした。

再逮捕された潤に由紀子が面会に行きます。潤は犯行を否認
したので、由紀子はほっとします。潤は由紀子にあの日モーテル
の近くをうろついていた理由を尋ねますが、由紀子は応答しま
せん。そして逆に潤の江上を知っているか聞きます。潤は知らな
いと言い、正人に頼まれてここに来たのかと呆れて怒ります。

拘置所を出た由紀子に柳田が話しかけます。明子の本当の
母親であることにより、正人を追い込んでいるのではないか、
そして正人に潤のことを無実と言わせ、千葉に捜査に行かせ
ているのではないか、そして真犯人は由紀子ではないかと
追及します。ついに由紀子は真実を話すことを決意します。

15年前に由紀子は恋人と駆け落ちしますが、その恋人は
殺人事件を起こし行方不明になったこと、その恋人が江上勝
であること、そのとき身篭っていた子が明子で、正人と妙子が
引き取り育ててくれたことを話します。しかし由紀子は発作が
おこり倒れてしまうのです。

研究室に戻った正人は高浜に昭和35年3月の新聞の縮図版
を用意するように指示します。そして京子に明子の様子を尋ね、
明子が妙子の日記を読んだことを知り、大きなショックを受け
ます。

柳田は潤の取調べで、江上のことや江上の事件のことを尋ね
ますが、潤はまたその男の話か、何者なんだと語気を荒げます。
そして早くここから出せという潤に、柳田はなぜ最初に自白した
のか聞きますが、潤は答えません。

正人に柳田から電話があり、江上勝の居所は分かったかと
尋ねられ、正人は驚愕します。柳田は由紀子から聞いたこと
を告げ、二人は食事の約束をします。

正人は江上が妙子殺害の犯人であると思っているが、柳田は
動機もないし、間もなく時効を向かえるに人間が犯行を犯す
可能性は低いと答えます。正人もそれは考えたが、グラビア写
真を切り抜いて由紀子に送りつけている以上、江上以外に
考えられないと強く言います。そして柳田にこの事件のことは
もう少し目をつぶってほしいと頼むのです。

自宅に帰った正人に、日記を読んだことを明子は告白します。
そして自分が愛されていたことがよく分かり、感動したこと、
二人の間に生まれてきて良かったと告げます。正人は表情が
ひきつりました。そして明子は妙子に電話してきたのは誰だ
ろうと言い、正人の胸の中で泣くのでした。

犯人が誰か気になりますが、検事役の佐藤允の取調べの
シーンの松田優作もすごいですね。20代前半とは思えない
貫禄です。


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