竜馬暗殺 映画

1974年公開の映画で、坂本竜馬が暗殺されるまでの3日間
だけに絞った物語です。

主演は坂本竜馬役の原田芳雄で、松田優作は、右太という
居合の達人で、竜馬暗殺を狙う刺客役です。他に中岡慎太郎
役に石橋蓮司、竜馬の元彼女で、今は中岡慎太郎の彼女
妙に桃井かおりが出演しています。

舞台は時は慶応3年(1867年)の11月13日。竜馬は暗殺を
恐れ、近江屋の土蔵の2階に身を隠します。しかしそんな中
でも、隣家の質屋の女、幡と関係を持つなど、一般的な坂本
竜馬のイメージとは異なる、いかにも原田芳雄が演じる役柄
らしい人物として描かれています。

一方、竜馬の親友中岡慎太郎は、自らが組織した武力集団
の陸援隊から命を狙われる中、竜馬と行動をともにするも、
少しでも竜馬と意見が食い違うと、すぐに竜馬に斬りかかる
にですが、意外にもすぐに仲直りしているという、何とも
不思議な関係なんです。

9613571036_a4236d4f42_z

また右太は、ええじゃないかに紛れて中岡慎太郎に会いに
行こうとする竜馬の後を追いますが、竜馬につかまり、二人
で近江屋の妙のもとへ向かうのです。そして新撰組に監禁
されていた中岡慎太郎を救い、ええじゃないかに紛れ。3人
で逃げるのです。

最終的には、右太も何者かに殺害され、竜馬と慎太郎も
ええじゃないかに紛れて、何者かに暗殺されてしまうい
ます。

この作品は、制作会社がATGであり、ATGは非商業主義、
芸術的な作品を制作、配給していた会社なので、同様に
この作品も、非商業主義が貫かれ、内容的には前衛的で、
実験的な映画ではないでしょうか。

幕末の尊皇攘夷の志士たちの奮闘振りを描くというより、
倒幕という革命を目指す人間たちの中でも、お互いが疑心
暗鬼になって、お互いを殺し合おうとする、何か内ゲバ的
な雰囲気を描いています。

それでいて、どこかブラックユーモア的な雰囲気も漂って
おり、でも全編モノクロという、どこか暗いイメージを漂
わす手法も取られており、この辺りのギャップも当然計算
されているんだと思います。

例えば、松田優作演じる右太が、竜馬を暗殺しようとしても
なかなか手を出せないようなところも、非常にユーモラスに
描かれています。

所詮、時代の大きな流れの中では、一人ひとりの人間の存在
なんてちっぽけなものなのかもしれないと、少し感傷的になっ
てしまうからこそ、ブラックユーモア的な要素の盛り込んで
いるのかもしれません。


【新品】竜馬暗殺 (NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン(同)) DVD 邦画 【ゆうメール 送料無料】【代引不可】 ● 送料無料 ●

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする