赤い迷路 あらすじ 第25話 「母の山脈」

正人は明子が気が付かないうちに藁人形を取り外します。
次の日ビレッジに行った正人は、村井に三崎が親しかった
人間がいないかを尋ねます。三崎は人付き合いが悪い奴
だったからと、村井は答えます。母親は中学生の時に亡く
なっているし、父親も・・・と話します。正人は知り合い
にも聞いてくれるよう村井に頼み店を出ます。

研究室に戻った正人は、京子にも藁人形を見せます。丑の
刻参りをするのは女性なので、犯人は女性ではないかと正
人は推測します。

正人は三崎と面会するために、拘置所を訪問します。正人
は三崎に恋人がいないか尋ねますが、三崎は嘲笑するの
でした。

路上で京子と思いがけず出会った明子は、正人が一人ぼ
っちになって可哀想と言います。正人は大丈夫、明子の方
が暗い過去を背負って頑張っているのだからと、京子は勇
気付けるのでした。

再び正人はビレッジに戻りますが、村井から三崎と親しい
人間は見つからなかった報告を受けます。どうかしたのか
と尋ねる村井に、正人は藁人形を見せるのでした。

正人は三崎の実家にあった中央区佃あたりを訪れ、近所
の人達に三崎の事を聞くと、三人家族だったがおかよさん
が亡くなってから10年近く経つと聞きます。またかよは京
都が実家で、西陣の大きい織物工場で働いていたらしい
ことも判明します。

正人が帰宅すると由紀子と明子がおり、明子が掃除の
ために2階に行くと、正人は由紀子にかよという女性を
知らないか、西陣の都築の工場で働いていたらしいと尋
ねます。しかし由紀子は知らないと答えます。

正人が京子と明子をタクシーで送り出した後、京子が
やってきました。京子は正人に夕食を作ります。京子は
乾杯すると正人に、お世話になりましたと言いました。
ドイツのサイジョウのもとへ行くということを仄めかし
たのです。正人はひとりぼっちになったのでした。

正人はクメを桜井家の近くの公園に呼び出します。クメ
に由紀子が生まれる前から都築家にいたそうだが、かよ
という女性を知らないかと正人は尋ねます。しかしクメ
は覚ていないと答えます。正人は京都に向かうのでした。

由紀子に江上から電話がありました。由紀子は明子に
江上が警察に出頭することを決めたので、その前に明子
に会いたい、渋谷で待っている、人混みからそっと眺める
だけにしたということを告げました。渋谷に出掛けた明子
は、周囲にいるはずの江上を探しますが、江上はそっと
人混みから明子を見ているのでした。

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京都に着いた正人は、松木たつおという職人に、かよと
いう女性を知らないか尋ねます。すると松木は、かよは
東京の三崎という軍曹と結婚したはずと答えます。そして
クメはまだ由紀子の面倒を見ているのか正人に尋ね、
子供は見つかったか心配していると伝えてくれと言いま
した。クメに子供がいたことに、正人は驚くのでした。

明子と由紀子が桜井家に帰ってくると、「人殺しの親子」
と窓に書かれた張り紙が貼られていました。由紀子は狼狽
しますが、明子は気丈に振る舞います。東京に戻った正人
はクメに話があるから明日あいましょうと告げます。

次の日、 公園で正人はクメに子供のことを尋ねます。クメ
は都築の家に奉公する前に産んだ子供がいたが、亭主は
戦死して、子供とは空襲によって生き別れになった事を話
します。しかしクメはこの話は内緒にして欲しいといい、
正人が止めるのも聞かず、その場を立ち去るのでした。

桜井家に訪れた正人は、クメが家政婦を辞めて桜井家を
去ろうとしているのを、由紀子が引き止めているところを
目撃します。正人も一緒に止めようとした時に、クメの手
から手荷物が落ちて散らばりますが、その中に三崎の写真
があったので、正人は驚愕します。

正人と由紀子はクメに詳しい事情を尋ねると、クメは三崎
の実母でした。昨日の窓の張り紙も藁人形もクメの仕業
だったのです。クメは由紀子と明子が憎かったのです。正
人が三崎敏彦は子供ですかとクメに尋ねると、逆に子供
は三崎敏彦というのですかと聞き返してきました。正人は
クメが子供の名前を知らないことに驚き、クメに三崎が何
をしたか新聞やテレビで見ていないかを聞くと、新聞やテ
レビには興味がなく、見ていないと答えるのでした。

そしてクメの空襲で子供と生き別れになった話は嘘でし
た。クメは産んだ子供は都築家の旦那様の子供、つまり
由紀子の父親の子供だと告白し、由紀子は愕然とします。
クメは都築家の旦那様に無理矢理体を奪われ妊娠し、
嵐山の寮で出産したが、由紀子の母親に子供は取上げ
られてしまったのです。そして三崎軍曹とかよに預けられ
たのだろうと正人は推測します。明子を他人に預けること
になった由紀子も自分と同じ運命をたどろうとしていると
感じ、クメは由紀子に一生を捧げることにしたのですねと、
正人は言うのでした。

三崎敏彦は今どこにいるのか尋ねてきました。正人が
後でゆっくり説明すると言うと、実はまた明子の部屋に
・・・すいませんとクメは謝るのでした。正人が明子の部
屋に入ると、江上・由紀子・明子の写真の江上の写って
いるところを切り取り、「時効まであとわずか でも逃げ
切れない きっと捕まる」と書かれた紙と一緒にナイフで
刺し貫かれていたのでした。明子が見る前に正人は処
理していましました。

由紀子は悲嘆に暮れます。由紀子からするとクメは義
理の母親、三崎は異母弟であり明子の叔父、さらに
明子を育てた妙子は叔父の三崎に殺害され、またこの
事件に関わった潤も明子の叔父である・・・こんなこと
を明子に説明できるわけがない・・・正人は苦悩します。
こんな時京子ならどうするか。丁度その時京子はドイツ
行きの飛行に乗るところなのでした。

そして明子が帰宅します。

いろいろ手の込んだ仕業は、クメの仕業だったんです
ね。確かに遊園地に来て覗き見していたなど、怪しい
行動もありましたね。


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