正人は明子には三崎やクメのことは隠しておこうと
由紀子に話します。また三崎の犯行のこともクメには
隠しておこう、知ったら自殺の恐れがあるとも言いまし
た。
次の日正人は柳田に、クメが三崎の実母であること
を話すと、柳田は驚愕します。
由紀子は、三崎の写真を持って三崎に会わせて欲し
いとクメが懇願するのを、ひたすら拒絶していました。
そこへ秀彦が帰宅したので、由紀子はクメに写真を
しまわせて追い返そうとすると、秀彦は「なんだ、三崎
の写真じゃないか、そんな人殺しの写真を一体・・・」
と言ってしまうのです。クメは愕然として秀彦を見つめ
人殺し？この子が何を・・・と尋ねると、秀彦は正人の
妻の妙子を殺したんだと答えます。
由紀子は検察庁に電話を掛け、クメに三崎が殺人犯
であることが知れたこと、そして三崎に会いたがって
いることを正人に伝えます。柳田は会わせた方がいい
と言いました。
拘置所で、正人・柳田・由紀子・クメとで三崎に面会を
します。クメが三崎に実母であることを説明しますが、
三崎は端から信じようとしません。正人が順序立てて
説明するため、号泣するクメと由紀子を退席させ説明
しようとすると、三崎が妙なことを思い出したと言って
話し始めます。
小学校中学校の時、そして高校生になっても母のかよ
を訪ねてくる女性がいて、かよの死後は父を訪ねてき
たと言います。父は三崎の写真を渡してお金を受け取
っていたので、息子の写真を売るなんて、なんて奴だ
と思っていたと話します。さらに敗戦後お袋はおやじの
田舎で俺を産んだ、小学校6年生のころ、その田舎に
行った記憶があるとも言いました。
柳田は、三崎はクメの子供ではないことをクメに告げ
ます。クメの子供は都築家と血の繋がりがあるので
後々の遺産相続の際に問題が起きないように、由紀子
の母はクメの子供を施設に預けて、三崎の子供の頃
の写真を買い、クメに送っていたのではないかと、正人
は推理します。
柳田はクメに脅迫の件は事情聴取の必要があると告げ
ます。クメは宜しくお願いしますと言って、素直に従いま
す。悲しくなった由紀子はクメを抱き締めました。由紀子
は自分の両親の都築の家を守るための卑劣な行為に
ついて怒りと悲しみが湧き上がりました。
柳田は江上の自首を正人に勧めます。しかし正人はこ
のまま時効が成立したほうがいいのでは、刑務所に入っ
ても罪が消えるわけではないしと思い、悩んでいました。
しかし、柳田の説得で決心しました。そして明子に刑務所
に入って罪を償うことの大切さを熱く語りました。
江上が明子に電話を掛けてきました。2人は待ち合わせ
の約束をします。明子は初めは待合せ場所を正人に言
わずに出掛けましたが、ビレッジで心変わりして正人の
研究室に電話し、新宿駅3番ホームで会うことを伝えま
す。
正人は新宿駅3番ホームで江上に会い、隣のホームか
ら、明子が2人を見つめます。正人は江上と駅を出て、
人気のないわき道へ入っていき、正人は江上に自首す
ることを説得し始めます。江上も明子を苦しめたくない
と思っていたので、正人に一緒に警察行こうと言うので
した。
由紀子と明子が東京地検の江上に面会に来ました。
そこへ京都府警の刑事が来て、江上は強盗殺人の
罪で逮捕連行されて行きました。
結城家に明子と由紀子がいるところに、柳田が来まし
た。江上は15年の逃亡期間中に罪は犯していないし、
心証がいいので５～６年で済みそうだ言いました。明子
は6年後私は21歳ねと言いました。柳田は正人に三崎
の公判が来月18日に決まったことを報告します。さらに
柳田は由紀子にクメが京都へ自分の子供を捜しに行く
と言っていたことを伝えました。由紀子は行く前に私に
会いに来てくれるよう言って欲しいとお願いするのでし
た。柳田は事件は全て解決したなと言うと、本当の人間
の戦いはこれから始まるのかもしれないと、正人は言い
ました。
柳田が結城家を後にしたのと入れ違いに、秀彦がやっ
て来ました。秀彦は正人に権利証だと言って2通の封筒
を手渡します。由紀子との離婚届も入っていると告げま
した。明子を育てる資格が私にあるのか、正人にあるの
ではないかと由紀子は正人に言うと、正人は明子には
由紀子が必要であることを、熱弁しました。
正人は秀彦とビレッジに飲みに行き、村井と3人で乾杯
しました。正人は成城の家を由紀子と明子に譲って、
自分はマンションに住もうと思っていることを話します。
正人がマンションでの独り暮らしを始め、部屋に入ると
管理人の許可を得た明子が部屋に隠れていたので、
正人はびっくりします。明子は正人にこれからもお父さん
と呼んでいいと聞くと、正人はいいともと答えました。
ついに最終回。何にしても正人と明子の関係が修復され
て良かったですよね。
