人生チャンスに乗ずるのは、品格・品位に欠ける

今日の名言
庭訓。恋愛に限らず、人生すべてチャンスに乗ずるのは、
げびた事である。
(「チャンス」より「太宰治全集8」ちくま文庫収録)

チャンスに乗ずるというのは、何となく私は「尻馬に乗って
行動する」というニュアンスを感じるので、太宰治の言うと
おり下卑た、即ち品格・品位に欠けると思います。

人生において、当然自分の進みたい道に進む上で、チャンス
が到来して、そのチャンスを活かすということは、もちろん
あることです。

ただそれは、自分でしっかり考えた上での行動ですから、
チャンスを活かしただけであって、チャンスに乗ずるという
のとは違うと思うんです。

自分では、何も考えていないし、自分の強い意思もなく、
ただ、チャンスに乗ずるというのは、特に恋愛においては、
相手に対して失礼であるどころか、下品極まりないと言って
いいと思います。

太宰治は、恋愛はチャンスではなく、意志だと言ってますし、
片恋こそ、恋愛の最高の姿だとも言ってますが、本当に
そうだと思います。
◆◆太宰治全集 8 / 太宰治/著 / 筑摩書房
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