学生にとって堕落とは

今日の名言
学生とは、社会のどの部分にも属しているものではありません。
また、属してはならないものであると考えます。学生とは本来、
青いマントを羽織ったチャイルド・ハロルドでなければならぬと、
私は頑迷にも信じている者であります。学生は思索の散歩者で
あります。青空の雲であります。編輯者に成りきってはいけない。
役人に成りきってはいけない。学者になりきってさえいけない。
老成の社会人になりきることは学生にとって、恐ろしい堕落で
あります。学生自らの罪ではないのでしょう。きっと誰かに、
そう仕向けられているのでしょう。だから私は不憫だと言うので
あります。」(「心の王者」より「太宰治全集10」ちくま文庫収録)

学生は、どの部分にも属しているものではないというのは、自由
でなければならないということでしょうか。学生は思索の散歩者、
青空の雲という表現からも、そのように思えます。

どうせ社会に出れば、何かに属すしかないのですから、学生の間
くらいは、自由に学び・経験することが必要だと思います。

その学生が老成の社会人になりきることは、恐ろしい堕落である
というのも、老成の社会人になりきるということは、もう社会人
として自分が属している部分の中の範疇でしか、物事を考えない
し、行動もしないということに繋がりますから、確かに堕落と言
えるかもしれません。

学生には、そんな狭い範疇に囚われること無く、物事を考え、
行動をしてほしいということだと思います。学生であるという
特権を十分に利用してほしいですね。
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