真の芸術家の特徴とは、例外なく醜い

今日の名言
私は断言する。真の芸術家は醜いものだ。喫茶店の
あの気取った色男は、にせものだ。アンデルセンの
「あひるの子」という話を知っているだろう。小さなかわいい
あひるのひなの中に一匹、ひどくぶざまで醜い雛がまじっ
ていて、皆の虐待とちょうしょうの的になる。意外にもそれ
は、スワンの雛であった。巨匠の青年時代は、例外なく醜い。
それは決してサロン向きの可愛げのあるものでは無かった。
(「十五年間」より 「グッド・バイ」新潮文庫収録 )

太宰治の芸術家に対する思いが表れています。芸術家は
気取らないどころか、醜いものであるというのは、太宰
らしい表現だと思います。

芸術家は、作品を生み出すのにそれこそ命を縮めるくらい
に苦悩し、煩悶し、七転八倒しているのですから、決して
気取ったり出来るわけはないでしょう。醜いくらいの見て
くれになっていておかしくないわけです。

また、それくらいに苦労することで生み出される作品である
からこそ、人の心に訴えかけるものが生まれるのだと思い
ます。
グッド・バイ改版 [ 太宰治 ]
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