サロンとは知識の「大本営発表」「戦時日本の」新聞」

今日の名言
私はサロン芸術を否定した。サロン思想を嫌悪した。
要するに私は、サロンなるものに居たたまらなかったので
ある。それは、知識の淫売店である。いや、しかし、淫売店
にだって時たま真実の宝玉が発見できるだろう。それは、
知識のどろぼう市である。いや、しかし、どろぼう市にだって
ほんものの金の指環がころがっていない事もない。サロンは、
ほとんど比較を絶したものである。いっそ、こうとでも言おう
かしら。それは、知識の「大本営発表」である。それは、
知識の「戦時日本の新聞」である。
(「十五年間」より 「グッド・バイ」新潮文庫収録 )

日本のサロンに対する太宰治の徹底的な批判がなされていま
すね。

日本のサロンに集う所謂芸術家や知識人と言われるような人間
が、いかに半可通であり、不勉強であり、俗物の偽善者たちの
集まりであったかということなのでしょう。

知識や技術は人にひけらかすものではなく、必要なときに活用
するものであり、しかも信ぴょう性のないいい加減なことをひ
けらかすことなどは、あってはならないことです。

おそらく、気取った人間や自分がいかに素晴らしい、偉大な人間
かなどを、自慢するような人間たちが、いい加減なことを言って
いたのかもしれません。

決して俗物にならず、謙虚で控えめであることを、意識しておき
たいと思います。
グッド・バイ改版 [ 太宰治 ]
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