今日の名言
「 恋は、必ず片恋のままで、かくして置け。女に恋を打ち明ける
など、男子の恥だ。思えば、思われる。それを信じて、のんきに
して居れ。万事、あせってはならぬ。」
(「困惑の弁」より「太宰治全集10」ちくま文庫収録)
太宰治が若者に向けた言葉です。「女に恋を打ち明けるなど、
男子の恥」というのは、現代の若い男性の方々はどう思うので
しょうか。しかも「思えば、思われる。それを信じて、のんき
にして居れ。」ですから、そんな悠長なことをしていられないと
思うのでしょか。
それとも、恥も何も、女に恋を打ち明けるなど恥ずかしくて、
とても出来ないと思う方もいるでしょうか。
ただ太宰治もこの言葉の後に、「このちっとも有名でないし、
偉くもない作家の、おそろしく下等な叫び声には、さだめし
失笑なされたことであろう。それでいいのだ。望みは高いほ
どよいのである」と言ってますから、あくまで理想を述べた
という事なのでしょうか。
でも、「万事、あせってはならぬ」というのは、常に肝に
銘じておきたいですね。
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